コンピューターがマルウェアに感染?駆除と再感染対策の方法を解説

コンピューターがマルウェアに感染?駆除と再感染対策の方法を解説

目次

「コンピューターの動きが異常に遅い」「覚えのないメールが送信されていたり、ファイルの利用履歴が乱れている」などの症状があるときは、もしかしたらコンピューターがマルウェアに感染している可能性があります。マルウェアの感染に気づいたら、広がらないうちになるべく早く駆除し、再感染を防止するための対策を打つ必要があります。今回の記事では、マルウェアを駆除する流れ、感染対策の方法を解説していきます。


マルウェアとは

マルウェアとは「悪意のあるソフトウェア (Malicious Software) 」の略で、私たちのパソコンに悪影響を与えるソフトウェアやコードの総称です。

マルウェアはセキュリティシステムの脆弱性や情報を利用して侵入し、不正かつ有害な攻撃をしますこの章ではその感染経路と感染したときにどのような作用が出るのかをみていきましょう。

マルウェアの感染経路

マルウェアの感染経路は、メール、Web、共有ファイル、外付けハードディスク、と様々です。

これらの媒介上にマルウェアが付いたファイルが存在し、そのファイルを開いたときに感染する仕組みになっています。また、自己増殖機能があるマルウェアの場合、感染したコンピューター内のファイルを渡り歩いて増殖していきます。


マルウェアに感染するとどうなる?

マルウェアは感染すると、そのコンピューターのファイルを破壊したり、データ容量を圧迫したり、ユーザー情報を盗み取ったりします。その結果として、意図しない動作、起動の妨げ、クレジットカードの不正に利用されるなどといった被害が起こるのです。

被害の程度は様々で、軽い症状のうちには気づかない場合もあるでしょう。けれども、そのまま感染を放置しておくと重大な状況につながる場合もあるため、マルウェアの感染をチェックし、駆除できる体制を整えて置くことをおすすめします。


感染したマルウェアを駆除する方法

前の章ではマルウェアの感染経路や感染時に起こる問題について説明しました。

それでは実際に「コンピューターの動作が異常に遅い」「覚えのないメールが送信されている、ファイルの利用履歴が乱れている」などの症状が出て、マルウェアの感染に気づいた場合には、どのような対応をすればよいのでしょうか。

この章では、基本的なマルウェアの駆除の流れを説明します。

※前提として、組織のパソコンがマルウェアに感染した場合は、システム管理者や会社のポリシーに従った対応をする必要があります。被害の拡大を防ぐためだけでなく、原因調査や影響調査などの事後対応をスムーズに行うためにも大切なことなので、事前に自身の所属先の取り決めを確認しておきましょう。

マルウェアの駆除の流れ

1.インターネットからの切断

マルウェアの侵入を最大限防ぐため、感染源からコンピューターを離す必要があります。ネットワークケーブルを抜く、Wi-Fiをオフにするなどを行い、インターネットを切断しましょう。

2.システム管理者に連絡

感染したコンピューターが会社用である場合、社内のシステム管理責任者に連絡し、指示に従いましょう

3.セキュリティソフトによる駆除、隔離

セキュリティソフトを使ってマルウェアをスキャンし、検出された項目を駆除しましょう。セキュリティソフトは、市販のソフトまたはオペレーティングシステムに備わっているプログラムを利用することも可能です。

オペレーティングシステム内のプログラムの利用方法については、オペレーティングシステムの種類や、バージョンによって異なるので、各種サイトを参考にしてみてください。

4.ウイルス対策ソフトメーカーへの確認

ウイルス対策ソフトメーカーのホームページにて、感染の可能性があるマルウェアの名前を検索し、そこにある指示の通りに対処してみましょう。


再びマルウェアに感染しないための対策法

マルウェアに感染すると、自分だけではなく周囲にまで被害が広がってしまう可能性があります。この章では再びマルウェアに感染しないため、また、未然にマルウェアの感染を防止するために普段からできる対策法を紹介します。

ソフトウェアを常に最新の状態にしておく

マルウェアはシステムの脆弱性を利用して、コンピューター内に侵入します。コンピューターにはオペレーティングシステム(OS)が備わっていますが、このシステムが古くなればなるほど、マルウェアの感染が容易になってしまいます。

最新のOSには、その時点で一番高いレベルのセキュリティ体制が備わっています。ソフトウェアの更新通知が来たら、なるべく早めに対応するようにしましょう。


セキュリティソフトをインストールする

セキュリティソフトは、マルウェアの侵入を防止したり、侵入時に警告を出したり、駆除したりする機能を持っています。インストールしておくと、万が一感染した際に安心ですが、そのダウンロード元に注意する必要があります。

マルウェアの種類によっては、セキュリティソフトを名乗る悪質なプログラムもあるので、ソフトの作成者が信頼できるかどうか、慎重に選びましょう。


安全性の高いパスワードを使用する

防犯性が高いパスワードには、いくつかポイントがあります。まず、文字列を長くすること。パスワードは長ければ長いほど強力になるとされています。

次に、複雑にすること。パスワード内に文字、句読点、記号や数字などを盛り込みましょう。また、なるべくキーボード全体を使う内容のほうが、複雑性が増すようです。

最後に、よくある単語や個人情報などを含めないこと。ユーザーの名前や誕生日、運転免許の番号、パスポート番号など、個人情報に紐づくものは推察されやすいので避けましょう。

また、運用する上でも、パスワードは外部に共有しない、複数アカウントで使いまわさない、定期的に更新する、といった点を注意しましょう。


ファイアウォールは常に有効に

ファイアウォールは、コンピューターとインターネットとの間で、セキュリティ保護の役割を果たします。この機能がオフになっていないかを確認してみましょう。


外付けハードディスクや外部ファイルの利用に注意する

USBやCD、DVDといった、外付けのハードディスクをコンピューターに取り込む際は、所有者や内容に覚えがあるかどうかチェックしてみてください。

身に覚えのないディスクは、なるべく開かないほうが安全です。さらに、ハードディスクを取り込む際は、ウイルススキャン機能を利用すると、詳しく確認できます。


マルウェアの特徴を知り、適切な対処を



いかがでしたか? 私たちのパソコンに様々な悪影響を及ぼすマルウェア。その感染経路や起こす問題を知ることで、対策法への理解も深まるのではないでしょうか。普段、利用しているコンピューターが何かおかしいと感じたら、早めに適切な対処をすることが大切です。また、ソフトウェアを常に最新にアップデートする、セキュリティソフトを入れるといった、自分でできる対策法を日頃から徹底し、マルウェアの感染を防止しましょう。


【参考サイト】
・「マルウェアの脅威とその対策」│JNSA
・強力なパスワードを作成および使用する|Microsoft


残してきた実績

設立から48年。
大切なものにフォーカスしてきたからこその実績があります。
公共・民間ともに多数の実績を残してきました。

年間プロジェクト数

500PJ

年間取引先・顧客数

200

最長取引年数

47

延べ資格取得者数

1,740